1953年12月に西日本空輸株式会社が雁ノ巣飛行場に誕生しました。
その後板付基地(福岡空港)に移転し54年にわたる当地での事業の後、2020年3月、再び創業の地に戻り、
ヘリコプター専用の施設である福岡空港奈多ヘリポートにおいて福岡基地として事業を開始し、2023年で創立70周年を迎えました。
西空はこの約半分に当たる32年間、ヘリコプター搭乗者死傷事故ゼロを継続しています。
これも、諸先輩方そして現役の社員皆さんが真摯に積み重ねてこられた努力の賜物であり、心から感謝申し上げます。
近年、2016年4月の熊本地震、2017年7月の九州北部豪雨など大規模な災害が発生し、
そしてその後も毎年のように各地で大きな被害に見舞われています。
そのような中、送電線巡視などによる電力安定供給の確保、正確で迅速な報道による公正・公平な情報の提供、
良質・適切な救急医療の効率的・効果的な提供、迅速・的確な災害救助・復旧活動など、
九州電力送配電株式会社様を始めとしたお客さまの公益的使命の遂行に当たり、ヘリコプターの安全運航で的確に支え、
そして地域社会の皆様の安心に貢献できていることは、西空全社員の誇りであり素晴らしいことです。
このように安全第一を大前提として公益的使命の一端を担っていくことは今後とも変わることなく、
西空のDNAとして次の世代にしっかりとつないでいかなければならないと、改めて決意しているところです。
一方、「空の移動革命」と言われるように、空飛ぶクルマなどは、ヘリコプターとの役割分担、棲み分けを進めていくと予想されます。
これらの動きに対しては、西空の培ってきた技術と信頼を基盤として、これまでと同様に公益的事業を支えつつ、
そして更に、新たな事業の展開も視野に入れて、柔軟かつ前向きに対応していきたいと思います。
これまでの70年以上にこれからも、そして時代がどのように変わろうとも、ずっと先まで、西空がお客さまから選ばれ、
地域社会に貢献できるよう、守るべきものは守り、変えるべきものは自ら変え常に時代の要請に応えながら更なる成長を目指していきます。
関係各位におかれましては、今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
西日本空輸株式会社
代表取締役社長
長尾 成美